2026年版|院経営はここが変わる。これからの整骨院・鍼灸院の新常識

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2026年版|院経営はここが変わる。これからの整骨院・鍼灸院の新常識

年が変わると、「今年は何か変えなきゃ」と感じる院長先生も多いのではないでしょうか。
集客を強化しようか、メニューを見直そうか、スタッフ教育に力を入れようか。
ただ、日々の現場は忙しく、結局いつもと同じ一年が始まってしまう——そんな声もよく耳にします。

2026年に向けて、整骨院・鍼灸院経営に求められているのは、派手な施策や流行りのノウハウではありません。
実は今、院経営の「前提」そのものが少しずつ変わってきています。

今回は、これからの時代に押さえておきたい「院経営の新常識」を整理してみたいと思います。

目次

新常識①|集客よりも「続けてもらう仕組み」が重要になる

― 新規獲得型から、関係性重視型へ ―

これまでの院経営では、「新規集客」が大きなテーマでした。
もちろん新しい患者様に来ていただくことは大切ですが、それだけでは経営は安定しにくくなっています。
これから重要になるのは、通院を自然に続けてもらえる仕組みです。

  • なぜ通う必要があるのかが説明されているか
  • 通院の目的やゴールが共有されているか
  • 施術後のフォローが一貫しているか

施術の技術だけでなく、こうした“施術以外の体験”が、リピートや信頼関係を大きく左右します。

新常識②|院長やスタッフ個人の「頭の中」だけで回る運営は限界

― 患者体験の一貫性が失われていないか ―

院経営というと、「院長がすべてを把握している状態」が課題になりがちですが、実はもう一つ、見落とされがちな問題があります。
それは、情報や判断基準が、院長だけでなく各スタッフ個人の頭の中に留まっている状態です。

たとえば、

  • 同じ患者様でも、施術者が変わると施術内容や説明が変わる
  • 前回の施術内容や注意点が、他のスタッフに正確に伝わっていない
  • 患者様から見ると「誰に当たるか」で体験が変わってしまう

こうした状態は、施術者個人のスキルの問題ではありません。
情報を共有し、判断の軸を揃える仕組みがないことが原因です。

この状態が続くと、患者様は
「前回と言っていることが違う」
「この院、方針が定まっていないのでは」
と不安を感じてしまいます。

つまり、患者体験の一貫性が失われてしまうのです。

2026年に向けて求められているのは、院長や特定のスタッフの記憶に頼る運営から、誰が対応しても一定の質と説明が保たれる状態へ移行すること。

それが、患者様にとっての安心感となり、院としての信頼を積み重ねていく土台になります。

新常識③|スタッフ教育は“属人化”させない

― 経験ではなく「共通認識」を育てる ―

スタッフ教育というと、
「経験を積めば分かる」「現場で覚えてもらう」
という形になりがちです。

しかし②で触れたように、情報や判断基準が個人の中に閉じてしまうと、患者様に提供される体験は施術者ごとにばらついてしまいます。

そこで重要になるのが、教育=技術指導だけではないという視点です。

  • 院として大切にしている考え方
  • 患者様への説明の基本スタンス
  • どこまでを現場判断としてよいのか

こうした「共通認識」が共有されていることで、スタッフは迷わず判断できるようになります。

属人化しない教育は、スタッフを縛るものではなく、患者体験の一貫性を守るための土台でもあります。

新常識④|メモ・紙・口頭管理が院の成長を止める

― 情報が分断されるほど、現場は疲弊する ―

院内に貼られた付箋、受付に置かれたメモ、口頭での申し送り。
一つひとつは小さなことでも、情報が分散すると確認作業や探す時間が増えていきます。

忙しい院ほど、

  • 「あれ、どこに書いたっけ?」
  • 「それ聞いていない」
  • 「もう一度説明する」

といった無駄が積み重なります。
情報は“溜める”のではなく、誰でも、いつでも確認できる形で共有する。
この意識が、院全体の効率と安心感を大きく変えていきます。

新常識⑤|患者との関係性は施術時間外で決まる

― 信頼は、施術以外の接点で積み重なる ―

患者様との関係性は、施術中だけで決まるものではありません。
予約の取りやすさ、説明の分かりやすさ、施術後のフォロー。

こうした施術時間外の接点が、「この院なら安心して通える」という感覚をつくっています。

属人的な対応ではなく、誰が対応しても同じトーン・同じ説明がされること。
それが、信頼の積み重ねにつながります。

新常識⑥|DXは「楽をするため」に使うもの

― 現場を守るためのデジタル活用 ―

DXという言葉に、苦手意識を持つ方もいるかもしれません。
ですが、本来の目的は「現場を楽にすること」です。

  • 手書きや転記を減らす
  • 確認作業を減らす
  • 判断の迷いを減らす

小さなデジタル化でも、院長やスタッフの時間と余白を生み出します。

2026年に向けては、無理なく整えていくDXが重要になっていきます。

新常識⑦|2026年に伸びる院は「整っている院」

― 頑張り続けなくても回る仕組みへ ―

特別なことをしていなくても、情報・役割・流れが整っている院は強い。
頑張り続けないと回らない院ではなく、自然と回り続ける院へ。
2026年に伸びるのは、そんな“整っている院”です。

さいごに|「誰が対応しても安心できる院」へ

これからの整骨院・鍼灸院経営に必要なのは、特別なノウハウや大きな改革ではありません。
院長や特定のスタッフの頭の中だけで回る運営から、情報と判断の軸が共有されている運営へ。

誰が対応しても、施術の考え方や説明にブレがなく、患者様が安心して通い続けられる。
そんな患者体験の一貫性がある院こそが、2026年以降、選ばれ続ける院になっていきます。

日々の忙しさの中でも、「この院は、誰が対応しても同じ安心感を提供できているだろうか?」
そんな問いを持つことが、新しい一年の第一歩になるはずです。

矢野 敦子の写真
著者:矢野 敦子

株式会社クロスリンク代表取締役 兼 マッサージコンシェルジュ®️

新卒で凸版印刷株式会社に入社し営業職に従事。途中、株式会社博報堂へ出向し大手自動車会社のプロモーション戦略の企画立案から実施までを行う。

その後、株式会社エムアウトに参画。新規事業の立ち上げを経験したのち、2010年に株式会社クロスリンクを設立。2012年に株式会社エムアウトからMBOを実施し、現在に至る。

2022年度東京女性経営者アワード「持続経営部門」受賞

【公式】X(旧:Twitter)

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